川原神社(かわはらじんじゃ)は愛知県名古屋市昭和区にある神社。式内社でもある。
歴史
日の神、埴山姫神(土の神)、罔象女神(水の神)を祀っている。防火鎮火の神としても祀られている。建立は定かではないが、延喜式に初めてその名が出てきている。社殿は第二次世界大戦で焼失し、再建されたが1992年(平成4年)、不慮の火災でまた焼失したため、1998年(平成10年)に新たに建て直したものである。慶長6年(1601年)に松平忠吉(徳川家康の四男)が、神領二十石を寄進し、寛文4年(1664年)には徳川光友(尾張藩2代目藩主)が豊作を祈願している。
境内
名称は「川原神社」よりも「川名の弁天様」の方がよく通る。大正時代に小舟が見つかった。これは昔このあたりが入り組んだ海岸線の入り江だったためと言われているからである。毎月3と8のつく日は朝市が開かれ、大勢の人でにぎわう。地元ではしばしば『さんぱち』と呼ばれている。
境内は木々に囲まれ、クスノキやアラカシなどの保存樹も数多く存在する。また、結婚式場としても利用されている。
池
境内には「弁天池」と呼ばれる池があり、弁才天が祀られているが神仏分離で近くの曹洞宗太平寺へ遷された。祭神は市杵嶋姫命である。また池にはカメがたくさんいることでも知られ、江戸時代にかかれた、『尾張名所図会』にもたくさんのカメが描かれている。たまに民家にカメが現れる事があるが、その時はカメに酒を飲ませてから池に返すのが慣わしとされている。2003年(平成15年)に崩壊した石垣の修復作業の際、水を抜いたところ357匹ものカメが見つかった。近年はミドリガメが目立ち問題となっていたが多くは駆除され、在来種のニホンイシガメ、クサガメなどが主となっている。
末社
境内には以下の末社がある。
- 弁天社
- 津島社
- 川名天神社
- 猿田彦社
- 戸隠社
- 秋葉社
- 龍神社
- 川名社
- 川名稲荷社
年中行事
以下の行事が行われる。
交通アクセス
- 名古屋市営地下鉄鶴舞線「川名駅」下車、徒歩で約5分。
- 名古屋市営バス「弁天前」バス停下車、目の前。その他「広路通五丁目」「広路小学校」バス停下車。
参考文献
- 『尾張名所図会』 第五巻 川原神社、1844年
外部リンク
- 式内社 川原神社
- 川原神社 - ウェイバックマシン(2019年1月1日アーカイブ分)
- ウィキメディア・コモンズには、川原神社に関するカテゴリがあります。




