山根温子

山根温子（やまねあつこ、1956年2月15日 - ）は、日本の政治家、薬剤師。安芸高田市議会議員（5期）。

経歴

1956年2月15日、広島県府中市に生まれる。1974年、広島県立福山誠之館高等学校卒業。1978年、大阪薬科大学（現・大阪医科薬科大学）薬学部卒業、同年薬剤師国家試験合格。

1999年から酪農教育ファーム認証を持つ牧場を経営する（2013年まで）。

2003年、広島大学大学院社会科学研究科マネジメント専攻修士課程修了。

選挙

市議選

2008年4月6日、安芸高田市議会議員補欠選挙に無所属で立候補。新人3人が立候補し、7,687票を得て2位当選の宍戸邦夫を1,050票差と引き離して三つ巴を制し1位で初当選を果たした。

2008年11月16日の市議選で716票を得て20人中16位で再選を果たした。

2012年11月18日の市議選で3選を目指して立候補したが、得票数680票となり定数18中20位（最下位）で落選した。

2016年4月安芸高田市長選挙

2016年1月15日に安芸高田市長選挙への立候補を表明した。同年4月10日、市政刷新を訴え現職の浜田一義市長に肉薄するも475票差の僅差で敗れた。 ※当日有権者数：24,732人最終投票率：58.35%（前回比：-pts）

市長選後の市議選

2016年11月13日の安芸高田市議会選挙に無所属で立候補し、1,281票を得て定数18人中1位を飾り3選を果たし市議に返り咲いた。

2020年11月15日の市議選で、798票を得て定数16人中8位で当選し4選を果たした。

訴訟

提訴

2020年9月安芸高田市長の石丸伸二が市議会議員の居眠りについてTwitterで指摘した。その後開かれた非公開の全員協議会で、石丸は一部の市議から恫喝を受けたとTwitterに投稿した。そして、恫喝したのは山根であるとした。これに対して山根は、2021年3月8日の本会議の質疑で該当する発言はなかったと強調した。また、3月29日、記者会見を開いて石丸との音声記録を公開した。これに関して石丸は、公開された音声には自身が恫喝とする発言は含まれておらず、証拠にならないと主張した。そして6月9日、虚偽の発言で名誉を傷つけられたとして、石丸に対して500万円、安芸高田市に対して330万円の損害賠償を求めて、広島地方裁判所に提訴した。この提訴に関して市長は「現時点では何とも言い難い」と述べた。7月16日の第1回口頭弁論で市長側は請求の棄却を求めた。

2023年12月26日、山根が石丸から精神的な苦痛を受けたなどとして、石丸に500万円、安芸高田市に330万円の損害賠償を求めていた裁判で、広島地裁（光岡弘志裁判長）は「山根による発言があったのかについて、石丸が作成したメモがあるが、単語を羅列したものにとどまり、石丸本人への尋問でも独自の解釈や誤った認識が差し挟まれている可能性を否定できず、石丸の発言や投稿は真実とは認められない」と指摘し、そのうえで、「議会での発言や投稿は、山根の社会的評価を低下させ名誉を傷つけるもので、市長としての裁量を逸脱し、注意義務を尽くしておらず違法だ」として、安芸高田市に対して33万円の支払いを命じる判決を言い渡した。石丸市長個人への請求は職務上の行為を理由に棄却した。同日、山根は、「3年2か月が経って、私の恫喝発言がなかったとやっと認められたので少しほっとしている。厳しい立ち位置だったが、議会としてはそれなりに頑張っているので、今後も市民を守れるように頑張っていく」、「もう石丸市長自身がですね、こちらから何を出してもご自分の非を認めない。そういう嘘をずっと言い続ける。言い続ければそれが本当になるという、そういうお考えをお持ちの方である」とコメントした。

2024年1月9日、石丸個人への請求が棄却されたことなどを不服として控訴した。

2024年4月24日、控訴審初公判、即日結審。

2024年7月3日、広島高等裁判所（倉地真寿美裁判長）は、一審判決を支持し、控訴を棄却した。安芸高田市は判決文の内容を精査し今後の対応を検討する。